2008年11月21日金曜日

アメリカの大学で日本語を教える!その2

昨日に続き、アメリカの提携校で日本語アシスタントとして働いている卒業生に活動内容を教えてもらいます。今日はオハイオ州のボーリング・グリーン州立大学で奮闘中のKさん(2007年度卒業生)です。
パシフィック大学でのアシスタントと同じく任期は約1年間ですが、大きな違いはパシフィック大学では学生に近い立場で日本語や日本文化に興味を持ってもらうための活動が大きな比重を占めるのに対し、ボーリング・グリーン州立大の方は先生の助手としての色彩が強く、より実践的に授業運営に関わることができる点です。

-- どんな職場ですか?
「仕事場というよりも"office"という感じです。office内にはほかにドイツ語、ドイツの歴史学、中国語、スワヒリ語のアシスタントがいます。全員がそろうことは毎日ではないのですが、だいたいが言語のアシスタントであるため、言語の質問や話になるとお互いの母語の話でいつも盛り上がってしまいます。どの先生方も優しく、とても居心地のいい環境だと思います」

-- 主な仕事内容は?
「毎日していることは、宿題の作成と答え合わせ、授業用のパワーポイント作成、授業で配布する教材や先生の必要な物のコピー、VHSからDVDへのコピー作成、など。
だいたい毎日、スピーキングセッション(会話練習クラス)があります。1コマ30分のクラスですが1年生を8グループぐらいに分けるので、1日に1クラスか2クラスのペースで担当しています。
毎週木曜日は、夜の9時からJapanese clubがあるので、その準備のお手伝いもあります。
「先生が出張の時は、私が授業へ代わりに行くこともあります。ほかにも、先生の出席する大学内のイベントや行事には一緒に行き、お手伝いをします。毎日朝のクラスには、先生と一緒に行きます。午後のクラスには時々行きます」

-- 一番大変なことは何ですか?
「毎週金曜日のgradingです。ノートとコンピューターの両方に全クラスの成績を記録するので少し忙しいです。そしてさらに、5週単位で生徒1人1人のその成績をそれぞれにわたすので、その準備は慣れるまで少し大変かもしれません。
でも実を言うと、学校が始まったばかりのはじめの頃の、生徒全員の顔と名前を覚えることが一番大変でした。。。」

-- 仕事以外は何をしていることが多いですか?
「週末や休みの日は、ゆっくり過ごしています。買い物に行ったり、ご飯を作ったり、友だちと遊んだり、出かけたり、フットボールのゲームに行ったりと、わりと好きなことをやっています」

-- 現在の待遇で生活はどうですか?(住居や生活費など)
「正直、現在の待遇では生活は少し難しいかもしれません。車がないため交通費はかかっていないので、主な出費は食費とアパート代です」

-- アシスタントの仕事に一番必要なものは何だと思いますか?(語学力、事務能力、コミュニケーション能力、気力、体力、などなど)
「忍耐と体力だと思います。1日にこなす仕事はとても多いので、体調を崩してしまったら大変。なので体力は一番ですね。そのたくさんの仕事を、要領よくこなすためと、先生の希望通りの物ができないと何度も作り直すこともあるので忍耐力、どんなときも臨機応変に対応できる考え方の柔軟性が必要だと思います。コンピュータースキルがないと少し大変かもしれません。マックが使いこなせたらいいと思います」

-- 最後に、近況を教えてください。
「クラスの生徒たちともすっかり打ち解け、スピーキングセッションにも慣れてきて、楽しくアシスタントをしています。私は日本語教員になりたく、このプログラムかパシフィックのプログラムに参加するために女学院大学に入ったので、今この貴重な時間でできることは全部してみようと思ってます。
「仕事量が多いので疲れてへとへとになることが多いですが、生徒たちから「ありがとう」「今日のスピーキングセッション楽しかった!」と言われるたびに、やっぱりうれしくて、これが私のやりたかったことだと再度実感しています。そしてそのぶんやりがいも毎日感じています」


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