ピースセミナーが始まってから、一度も雨だったことはないなと思っていたら、何と1971年以来43年ぶりとのこと。雨の中、被爆者の方、遺族の方が早朝から慰霊碑を訪れておられました。セミナー参加者も、式典前の早朝に集合。慰霊碑に参拝し、かつてこの土地にあった町の姿に思いを馳せ、原爆で亡くなった方々を追悼しました。
式典終了後、中区幟町の広島女学院中学高校へ移動し、広島女学院平和祈念式に参列。
こちらも雨の影響で、慰霊碑前から急遽ゲーンスホールへ場所を移して開催されました。大雨警報発令で中学・高校生が登校できず、プログラムの変更もありましたが、同窓会や職員の皆さんの対応で急な変更にも関わらずスムーズに進行されました。
式典終了後、食堂に会場を移し、同窓会幹事による被爆六十周年証言集の朗読がありました。海外からの参加者のために、英訳プリントを用意してくださっており、日本語の朗読にも真剣に聞き入っていました。また元学長の西垣二一先生から、オレゴン州のコーラスグループ「ローグ・バレー・コーラス」のマーストンご一家の紹介がありました。音楽家のお父様が2006年に広島を訪問された際、「アメリカは原爆投下を正当化することばかりだが、まず謝罪すべきだ」と考え作られた曲だそうです。お父様のデイヴさんはその後急逝され、その遺志を継いで、今回はお母様と2人の娘さんが美しいハーモニーを披露されました。
昼食後は、ボーリング・グリーン州立大学のクリスティナ・ガンター先生による講義を高校校舎で行いました。先生はドイツのご出身で、ナチスのユダヤ人迫害からユダヤ人の子供たちをイギリスへ避難させる運動「キンダートランスポート」を題材に、戦争中の悲惨な出来事がどのように世代を超えて影響するか、平和のために記憶することについて講義されました。
キンダートランスポートについては初めて知ることがたくさんあり、非常に興味深い内容でした。また、ピースセミナーで一貫して取り組んでいる「記憶の継承」への提案もあり、明日のディスカッションにつながる講義でした。
その後、学生たちは先生方と広島城へ。原爆の日に合わせて公開されている軍施設跡を見学されたそうです。いろいろな場所で原爆に関する展示会やイベントが開かれており、それぞれフィールドワークを行いました。
そして夕方、再集合して「とうろう流し」に参加。雨の影響で水は濁っているものの、元安川はいつものようにゆっくり流れています。
灯籠にそれぞれメッセージを書き入れ、祈りをこめて川に流しました。
明日はセミナー最終日、成果発表です!
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